2020.11.28 09:09
- #マスク
2020.11.03 08:08
PS5のCPUはx86-64-AMD Ryzen “Zen 2” (8コア/16スレッド・3.5GHz)が搭載されている。
一方、過去モデルであるPS4 proでは、AMD Jagluar(8コア・2.1GHz)が搭載されていた。
当然、PS5のほうが性能は高いが、実際CPUの性能がゲームに与える影響は何なのだろうか? CPUは、ゲームの処理全般を司る。例えば、FPSの当たり判定や、ダメージ計算などの処理もCPUが担うことになる。
ゲームにおいては、そんな処理を複数同時に行う場面が多々があり、その処理の大きさや数によって必要とされるCPUの性能が変わってくる。 例えば大量の軍隊をリアルタイムに戦闘させたい場合、高性能なCPUがないといわゆるカクつきが発生してしまう。
したがって、PS5のCPU性能向上は、細やかな表現や処理を可能にし、ゲームにさらなるリアリティをもたらしている。
PS5のGPUはAMD Radeon RDNA 2/レイトレーシングアクセラレーション/2.23GHzが搭載されている。
このスペックのGPUは、価格にして約5万~8万円程度で販売されており、高性能でありコストパフォーマンスにも優れている。なお、PS4に搭載されていたGPUは、当時の価格にして2万円ほどの物だった。
では、GPUの性能向上はゲームにどんな変化をもたらすのかを見ていこう。
GPUは、「映像の描画に特化したCPU」だと言える。 実際、CPUだけでも映像のレンダリングは理論的に可能だ。しかし、CPUではあまりに負荷が高すぎるため、映像の描画に特化した機能としてGPUが利用されている。
GPUの性能向上によって何が変わるのかについては、CPUよりも想像しやすいと思う。 「映像の描画に特化したCPU」という言葉の通り、高画質な3D映像を素早く画面に描画することができるようになる。
まるで映画のようなPS5の映像は、高性能なCPUとGPUのバランスによって成立しているのだ。
PS5には、ストレージとしてSSDが搭載されている。PS4では、SSDではなくHDDが内蔵されていたため、この違いはかなり大きい。
SSDとHDDの最も大きな違いは、データの読み書きの速度だ。当然、SSDのほうが高速にデータを読み書きすることができる。
PS5がSSDを搭載したことによってもたらされる最大の恩恵は、ロード時間の短縮だ。実際、PS4時代と比べて理論上100倍以上速くなるという。もうゲームのプレイでローディングの煩わしさを感じることはなくなるだろう。
最近のゲームは、「ゲームエンジン」を利用して作られるのが一般的だ。 PS4ではゲームエンジンとしてUnreal Engine4が使われており、PS5ではUnreal Engine5が使われる。
Unreal Engine(以下UE)というゲームエンジンは、3D制作プラットフォームであり、キャラクターやワールドを3Dで制作したり動かすことができる。
UE5によって大きく変わった点は、主に2つだ。
1つ目に、仮想化マイクロポリゴンジオメトリ「Nantie」だ。「Nantie」では、数十億ものポリゴンのオブジェクトを直接Unreal Engineインポートできるようになった。これによって、映画波のクオリティのキャラクターやワールドを表現することができるようになっている。
2つ目に、動的グローバルイルミネーションソリューション「Lumen」だ。「Lumen」では、物理法則に基づいたライティングを行うことができるという。これによって、より現実に近いゲーム表現が可能になっている。
PS5のスペックを総合して考えると、高性能にも関わらず安価だと言える。
UHD Blu-ray Discドライブ搭載型が4万9980円、ドライブ非搭載の「PS5 デジタルエディション」が3万9980円というのは、衝撃的な価格設定だ。
このコストパフォーマンスを実現できるのは、単に大量生産をしているから、だとは限らない。ソニーはPS5のようなハードではなく、ソフトで利益を出そうとしている可能性が高い。実際、最近のゲームコンテンツには、DLCやサブスクリプションなど、継続的に利益を出しつつけるものが多い。
これらのことを考えても、PS5は買いのハードだと言えるだろう。